6月 7 2010

爆音

kudokan

まだまだ開催中の爆音映画祭、私は先週何回か足を運びました。

映画を爆音で上映することについていろいろな議論もあるようですが、私としては単純に数年前のハリウッド映画が映画館で見られるというだけでも貴重な機会なんじゃないかと思ったりします。

ところで、昼食をとっていたバウスシアター近くのアジア料理屋で店員さんと話していて、爆音映画祭に行ってるんです、みたいな話をしたら、「あ、爆音映画祭ですか……(ちょっと不安そうな顔)あれって、聴覚の限界への挑戦っていうか、本当に相当の爆音なんですよね?途中退席する人も結構いるらしいじゃないですか。耳は大丈夫なんですか?」と本気で心配されました。

鈴木くん、どうやら爆音映画祭は常軌を逸した我慢比べイヴェントか何かだと思われてるらしいです、近隣住民から(笑)!すかさずフォローしておきましたけれど!でも、そういう、訳が分からないけど訳が分からないなりに関心を集めているイヴェントって今や貴重だよな、と感心しました。

さて、爆音映画祭で見た作品についてざっと感想らしきものを。

まずは、スクリーンで見る『ビッグフィッシュ』、『宇宙戦争』、素晴らしかったです。

トライポッド登場の重く低い効果音の振動は強烈な体験でした。この音だけでもそりゃ人類滅びるわ、と心の底から納得できます。

一方、『彼方からの手紙』は、面白い映画だと思うのですが、爆音だからといって以前に通常の上映で見たとき以上の楽しさは私には見出せませんでした……。とはいえもちろん、とりわけ「雪」中ダンスなど、存分に堪能させていただきました。

あと、『ビッグフィッシュ』は「(遠回りをして)父を葬ること」、『宇宙戦争』は「(遠回りをして)父親に返り咲くこと」、『彼方からの手紙』は「(遠回りをして)父になること」の映画でした。たぶん。

そのようなテーマを映画の題材として描くという時点でテーマに対するアプローチとして何らかの〈遠回り〉をしようとしているのは当然とも言えるわけですが、しかしこの〈遠回り〉って映画を見るという経験の原理的なところとも共鳴している部分がある気がしています。

『スローターハウス5』もかなり良かったですね。主人公の妻がパニクって事故起こすところとか。音楽グレン・グールドだそうですへー。

『ポーラX』。冒頭にあんな映像があったこと、すっかり忘れていました。中華料理屋でアジア系のおっさんがカラオケを歌うところ、良かったです。

『ジャン・ブリカールの道程』と『JLG/自画像』は、史上最強に先鋭的な癒し系映画二本立て、と名付けたいですね(もし誰かに殺されずに済むならば)。延々と映され続ける、船から見た林の映像と、田園風景。あるいは、ポンポンのついたニット帽をかぶり、カジュアルな服装でテニスをするゴダール……。ハードコアな視聴覚的試みとお茶目さがこれほど接近しているのはどういうことなのでしょうか。

『The Anchorage 投錨地』は裸も良いけど水着姿も逆に良いよね、……とかいう話では一切なく、終盤近くまで淡々と日記風に綴られていきます。しかし、主人公の女性がトイレに腰掛けて何やら悩み始めた辺りで僅かに調子が変わる予感がし始め、最後水着で観客が驚く、みたいな構成になっていて、なかなか面白かったです。

なんだかんだで入り浸ってしまうのが爆音ですが、今年は『暴走パニック』見逃したのがかなり心残り!

誰か見てたらどんなだったか、渡瀬恒彦のショットガンはどう火を噴き、どう車を横転させたのか、ぜひ聞かせて下さい!

それでは~。


5月 25 2010

プレシャス!!!

tunoo

ということで角尾ですが、工藤君に催促されつつも、いやいや「人はそれぞれのリズムでの鼓動をつづけなければならないーどのようなことがあろうと」とヘンリーから言付かりまして、そりゃもう、鼓動を聞け!それから動け!と叫ぶより他なしだったのであります。

と、言い訳をしてすみません、、、いやしかし、皆さん!是非是非、ヘンリーをよろしくお願いしたい!『南回帰線』が初めは良いかと思います。全ての文がそれのみで既に素晴らしく、それで埋め尽くされたページのエネルギーも輝き、そして全体が諸物語の本流となってうねり濁流する!あらゆる物語が恐ろしい勢いで、脈絡なく突如眼前に迫り、去る。人生。そして、去りゆくものへの憧憬・回想・愛がこれまたすんばらしい。回想の美しさ・切なさでは、ウディ・アレンと通ずる美しさがあります。「激流=人生」という点でも、ウディ・アレンのとくに初期作(バナナとか)の放浪っぷりと相通じているんではないでしょうか?誰か共感する人はいないか知らん。

さて、そのヘンリーは、裏舞台のアメリカを存分に書き尽くすのですが、そんな裏アメリカ、つまり、メディアなど表向きのアメリカイメージに出てこないアメリカを描いていた映画を最近観ました。『プレシャス』という題名でして、今渋谷のシネマライズでやってます。普段見ないものを観る、というのも映画ならではの体験としてありますが、そういった好奇心を満たしてくれるところがこの映画にはあります。あ、アメリカにも、あの猥雑な高田馬場駅高架下みたいな場所ってあるんだなあとか、この街のなんか怖い感じは綾瀬とか足立区辺りの怖さと似てるな、しかしアメリカも汚いなあ、汚い場所があって、汚い貧民が、汚く生活しているのだなあ。あとやっぱり、アメリカのデブは宇宙的観点からしてのデブ、くらいの次元だなあ。しかし!それは否定的に言っているのでは全くなく、むしろ生命力に溢れている感じがするのです!とくに主人公の母親!ネタバレになるので詳しくは言いませんが、醜く屈折した心根の彼女は、主人公プレシャス(すんごい太ってます)を毎晩物凄い勢いで詰る詰る、しかもそれが毎晩言っているからネタも尽きてくるのだが、それでも繰り返し、終いにはリズムを刻み始めるほど。罵詈雑言を吐きつづけるその姿は、醜さを抽象的な次元にまで拡大しつつ、人間がいるという具象的リアルも獲得していて、素晴らしい。しかもそんな狂った母親を、主人公はただただ、階段の上から見下ろしている。その異様な構図。インパクトあり。

他にも、プレシャスの通うことになる代替学校にも、ろくでもない女どもが通っているのですが、彼女たちがまた愛しいのであります。授業に来るなり帰ると言い出す淫乱女。ケンカでも他人の不幸でも何でも笑う躁病女などなどですが、しかし、一人一人個性が光っていて(ヘンリー!)、社会の周辺・下層に位置する人たちの豊かさが垣間見られる気がする。また、自身の「逆境(そう思うのは我々の解釈にすぎないが)」にもかかわらず、彼女らはすぐに笑い出す。それも良いし、出産のため入院した主人公を見舞いにきた子も「あきたから帰る」といってすぐに病院を後にする、その竹を割ったような清々しさも良い。だからこそ、彼女たちの生い立ちや現状が、たぶん時間の都合でしょう、削られているのが残念でした。もっと観たいと思った。その分、主人公プレシャスが際立っているのですが。

主人公プレシャスには、これでもかと可能な限りの不幸が見舞うのですが、それがお涙頂戴にもならず、かといって全く人情を廃したものになるでもない。プレシャスの病的に太って陥没した、二つの黒点と成り果てた目、およびその膨れきった仏頂面に、それらの不幸は反映し、その顔の苦悶とコミカルさを受けとって、生きる者の体験として観客に伝わってくる。さっきの詰り狂う母親も、プレシャスの呆然とした見下しが在ってこそ、リアルだったのではないか。一人で喚いていてもリアルとは映らないし、ただ単に狂っている、としか見えないだろう。

あと、詳しくは申しませんが、階段からテレビが落ちるシーンがあって、ここのアクションも凄かったです。当然、例の狂った母親が絡んでますので、なおさら。

興味を持った人は是非!感想、聞かせてくださいな。あと、ヘンリーもよろしう!

最後に、皆さんも観た映画などありましたら、感想を載せてみては?是非!きっとコメントが来たりして、面白いことになるかと。書くだけでも、私は随分と楽しんでしまった!失礼!

角尾


5月 23 2010

[Lehrstucke 08]部屋決定

kudokan

次回[Lehrstucke 08]は

6月26日(土) 14:00~18:00、

早稲田大学学生会館W507にて開催します!

『アウトレイジ』と『パリ20区、僕たちのクラス』について、参加者全員であれこれ話します。

ぜひお越しください~!

あと、メンバーの鈴木夏子に、「ロ」で始まって「ゴ」で終わる素敵な何かをデザインしてもらったので、その決定発表(投票?)もあるかもしれません。こちらもお楽しみに。


5月 23 2010

20100515シネクラブ行ってきました

kudokan

横浜日仏シネクラブに行ってきました。

馬車道に早く着いたため散策しようと歩いていたところ何も知らず<赤レンガ倉庫>に足を踏み入れるという地雷を踏みもしましたが――とにかく、横浜日仏学院(東京芸術大学馬車道校舎)周辺は、建物なども整っているため散歩しても飽きない、良い立地です。

今回はクロード・シャブロルの『ナーダ』上映と、大寺さん&中原昌也さんによるトークを拝見しました。

『ナーダ』はとても面白かった……。

あるアナーキスト集団が米国大使を誘拐して……という組織ものアクションです。

全体の2/3くらいまでは誘拐の準備~実行~失敗が描かれ、最後の1/3ではそのリーダー格の男による復讐が描かれます。

個人的にはシャブロルの、ここぞというときの車の使い方はめちゃくちゃかっこいいな、ということを思いました。

『石の微笑』のヤバい気配に満ちた冒頭のショット、あと大寺さんの講義で抜粋を見せてもらった……あれは『野獣死すべし』であっていたでしょうか?冒頭の空撮から、子どもが轢かれるところ、道を間違う(……だったかな)ところと、明らかに車が効いていた、という印象があります。

『ナーダ』も車すごかった……。

誘拐作戦の結末、警察に包囲された一軒家から飛び出していく、ルー・カステルの運転する車……横転した後、野原の草が風でぶわーっと揺れるところ、かっこよかったです。

上映後の大寺さんと中原さんのトークでも、現代における「集団」アクション映画の貴重さ、など、面白い観点が展開されていました。

次回は、

6月12日(土)18:00より
『まっぷたつの少女』 La fille coupee en deux 2006
監督・脚本:クロード・シャブロル
出演:リュディヴィーヌ・サニエ、ブノワ・マジメル
http://www.institut.jp/ja/evenements/9786

とのことです。こんな素晴らしいタイトルどこから出てくるんでしょうか。

これも見に行かないわけにはいきません。


5月 14 2010

マチュー・オルレアンさんを囲む会

suzukihidemi

先日、大寺さんと親交のあるシネマテーク・フランセーズで働いていらっしゃるマチュー・オルレアンさんを囲む会に参加させていただきました。

マチューさんはデニス・ホッパーやアルモドバルについての企画をシネマテークで企画・運営なさったそうで、多分に緊張しながら待ち合わせ場所として指定された青山近辺に馳せ参じました。自分が到着した時点では誰かを待っているような人は見当たらなかったのですが、数分後に携帯電話をしきりに覗き込むハンサムな外国の方がいるのを発見し、この方に違いないとなぜか勝手に確信した自分は果敢に適当な英語で声を掛けました。するとやはりその方がマチューさんであり、自らが大寺さんの生徒であることを告げ、手持ち無沙汰になることを回避するために、手元にあった「爆音映画祭2010」やフィルムセンターのチラシを取り出しなんとかかろうじて場を繋ぎとめることを試みました。しかし、マチューさんは日本語が完全に読めるわけではないにもかかわらず爆音チラシに掲載されている作品について、『JLG/自画像』『ポーラX』『チェチェンへ』『イングロリアス・バスターズ』と次々に小さな写真を手がかりに当てていきました。さらにはフィルムセンターのほうのチラシにもさっと目を通し成瀬作品を発見すると、「これは川端が原作の作品なのかな」と聞かれ、「勅使河原もプログラムに入っているんだね」ともおっしゃっているうちに、大寺さんとそのご友人の方が到着されました。簡単な挨拶と自己紹介をしながら、一同表参道の店へ移動。自分はこの間にマチューさんが外国映画のみならず、日本映画についても非常に造詣が深いという現実をさりげなく噛み締めていました。

その後さまざまな角度から映画について、社会についての会話がなされたのですが、物語として記述すると膨大な量にわたることがここまで書いた時点で発覚したので(笑)、自分の英語の理解力の範囲内で印象に残ったことについて以下に述べておきたいと思います。

まず、日本での上映の機会が極端に限られているダグラス・サークの映画がわりかし一般的に観ることができるということ。この事実は前日に友人から借りていた「boid paper]という小冊子の、大寺さんや梅本洋一氏のサークについての文章を読んでいたことから発せられて問いへのマチューさんのレスポンスにより明らかになりました。その後やや時間を置いて、大寺さんが「シネマテーク・フランセーズでは何人ぐらいの方が働いているの」という質問に対して、「About two handred people.」という答えが返ってきました。名前をたびたび耳にするあの施設はそれほどの規模だったのか・・・。しかも吉田喜重とか青山真治特集とかやったりするポンピドゥーセンターもあるのに・・・。それはサークが普通に観られたりするよなあ・・・。と日本とパリの映画を取巻く環境の圧倒的な差に唖然としていると、途中から参加したデニス・ホッパー映画祭を現在絶賛企画中のコミュニティシネマのお仕事をなさっている西岡さんとマチューさんとの会話が耳に入りました。それによるとパリ・メルボルンの二箇所で約五ヶ月に亘って行われたマチューさんがキュレーションのホッパー特集上映は、なんと約100本の上映がなされ、さらにはデニス・ホッパー本人も来場されたそうです。なんかだもうスケールがでかすぎて正直なかなか日本では考えられないような状況を受け入れようとするも呆然・・・。

その後、今村昌平をマチューさんのみならず海外の批評家やシネフィルが評価しているのに対して、日本ではそのような立場の人間からほとんど語られる対象となっていないといった話や、マキノがそれときれいに対照を成す状況でマチューさんでもその名を知ってはいないという、日本の映画作家の海外における受容についてのきわめて興味深いお話を伺いました。さらに話が溝口に及ぶと、マチューさんは『山椒太夫』について「誘拐、彷徨を経ての我が子との悲願の再会を果たす田中絹代の肉体には、観念的・想像的なものとしてではなく、身体的なものとして<家族>という関係が刻印されている」という趣旨のことをある具体的なシークエンスを引き合いに出しながら述べられました(が、これは自分の英語力の無さに起因する曲解かもしれません・・・)。ここから『トウキョウソナタ』へと話は広がり、「日本の家族」というものはやはり海外の方から見ると非常に奇異にみえもするのだな、とまた新たな視点からそれらを含めた作品を観返す契機となりました。

 

このほかペドロ・コスタの新作の話など、興味深い話は尽きないのですが、とても全ては書ききれません(笑)!

しかしながら非常に刺激的で今後に大きく影響を与える貴重な体験となりました。

マチューさん、大寺さんをはじめあの場に参加された皆様に改めて御礼を申し上げます。どうもありがとうございました。


5月 14 2010

横浜日仏シネクラブは明日5月15日!

kudokan

大寺さんの横浜日仏シネクラブは、明日5月15日です!

皆様お誘い合わせのうえ、ぜひ!

上映される『ナーダ』、めちゃくちゃ面白そうです!

以下詳細

20010年05月15日(土) 18時00分-21時00分
会員 : 600円
一般 : 1,200円
芸大生:無料
場所 : 東京藝術大学(横浜・馬車道校舎)大視聴覚室
お問い合わせ
横浜日仏学院(045-201-1514)

ナーダ “Nada”
(フランス=イタリア/1974年/107分/DVD/カラー/英語字幕付き)
出演:ファビオ・テスティ、モーリス・ガレル
フランスを代表するセリ・ノワール作家ジャン=パトリック・マンシェット原作。
5人のアナーキストグループ「ナーダ」が、米国大使誘拐を企てるが…。

上映後、特別ゲスト中原昌也と大寺眞輔によるトークあり。

ゲスト:中原昌也(なかはらまさや)
1970年東京都生まれ。
1988年頃より音楽制作を開始。1990年にノイズユニット「暴力温泉芸者」を立ち上げ、海外公演などを通じて国外でも高い評価を受ける。音楽活動と平行して映画評論も手がけ、阿部和重との共著『シネマの記憶喪失』(文芸春秋社)、対談集『映画の頭脳破壊』(文藝春秋社)などが発売中。1998年には小説家としてデビュー、2003年に『あらゆる場所に花束が・・・』で三島由紀夫賞、2006年『名もなき孤児たちの墓』で野間文芸新人賞を受賞。
■大寺眞輔(講師)
映画評論家。1965年生まれ。早稲田大学大学院文学研究課修了。『カイエ・ デュ・シネマ・ジャポン』でデビュー後、さまざまな媒体で批評を執筆。
Dravidian Drugstore主宰。早稲田大学教育学部非常勤講師、元東京都立短期大学講師。
横浜日仏学院にてシネクラブの企画・講演など全般的なディレクションを担当している。
2001年、有限会社エクリル・シスを設立。

http://blog.ecri.biz/?p=1137


5月 11 2010

GAギャラリーのトーク、告知

石田 晃人

以前[Lehrstucke]に参加頂いた降矢さんから告知を頂いたので、転載します。すごい面白そうですが、日程が大寺さんのシネクラブとまるか ぶりなので、ここに載せて良いのでしょうか(笑)?

もし当日どうしても横浜に間に合わない、という方だけどうぞ!

以下転載

Lehrstuckeメンバーの降矢です。
今回もLehrstuckeには参加出来なかったのですが、
イベントの告知をさせていただきたく参りました。

早稲田大学の鈴木了二(建築家)のもとで、建築と映画の関係を中心に
研究ゼミをやっているのですが、現在GAギャラリーで開催中の、
〈住宅プロジェクト2010〉展という
企画展の一環で、この度トークショーをすることになりました。

Lehrstuckeにほとんど参加出来ず、告知ばかりさせていただいている
状態ですが、ぜひ聞きに来て下さるとうれしく思います。
以下、日程などの詳細です。

GAギャラリー「住宅プロジェクト展2010」企画

ギャラリートーク・鈴木了二 in「DUBHOUSE」

日時:2010年5月15日(土)19:00〜

場所:GAギャラリー(地下鉄都営副都心線「北参道駅」から徒歩2分)

http://shop.ga-tbc.co.jp/html/company.html?code=GMOH004563

予約:下記サイトよりご予約ください。(トークは予約制です)。

http://www.ga-ada.co.jp/japanese/ga_gt/index1.html

もちろんトークショーご来場の皆様には、展覧会もご覧になれます。

実は、この研究ゼミのトークショーは3回目になるのですが、
一回目は、ゴダールの「軽蔑」とアダルベルト・リベラ(マラパルテ邸)を
、二回目はゴダールのとジュゼッペ・テラーニの諸作を中心に、
具体的に映像や写真、図面などを映しながらの両者の表現方法の比較、検討は
もちろん、現在の映画と建築のあり方、その可能性についての
トークを行いました。

今回は「DUB(音楽)」=(伸縮、膨張)という概念を作品を観るときの
キーワードとして
「建築」、「映画」、「絵画」、「彫刻」など様々な芸術ジャンルを
横断、思考するトークとなります。

取り扱う作家も、「建築」ではミケランジェロからレンゾ・ピアノ、
「映画」ではゴダールやミシェル・ゴンドリー、はたまた3D映画
「絵画」ではルーベンスからマーク・ロスコ、
「彫刻」ではドナテッロからナム・ジュン・パイク
その他、リーマンとガウスの「数学」!についてなど、多岐にわたり、
極めて具体的、視覚的に時間の許す限りしゃべりまくる予定です。

鈴木了二が建築家のためか(はたまた宣伝不足のためか)、
どうしても参加してくださる人たちの
ほとんどが建築関連の人々になってしまっています。

建築以外を専攻している方にも来ていただきたいと思っています。
そして、ご意見、ご感想を聞かせていただきたいと思っています。

また、トークショー当日は参加出来ないという方も、
〈住宅プロジェクト2010〉展は
5月30日まで開催しています。
そこでは、今回の「DUB」実作編としての
鈴木了二の住宅作品「DUBHOUSE」が展示されています。
従来、図面や写真などを載せるいるパネルに、それらをほとんど載せず
女性の身体やドレス、ハイヒールなどのデッサンが描かれていたり、
風が吹いたら飛ばされてしまいそうな「紙」で作られていながら
異様に重みがある模型など、とても斬新な展示内容になっています。

その他、48名の著名な建築家の住宅プロジェクトも展示されていますので、
ぜひ足をお運びください!!

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5月 11 2010

[Lehrstucke07] まとめ

石田 晃人

[Lehrstucke07]をトゥギャりました。ぜひ一度ご覧下さい!

http://togetter.com/li/19786

面白そうだな、と思われた方はぜひ次回から参加を!

直接参加する方が断然楽しいです!


5月 10 2010

[Lehrstucke 07]ありがとうございました。

kudokan

[Lehrstucke 07]、盛況のうちに終了しました!

お越しいただいた皆様、ありがとうございました。

さて今回の感想は高橋さんがものしてくれたので、次回の告知を。

[Lehrstucke 08]

2010年6月26日(土)

時間: 14:00~18:00

会場: 早稲田大学学生会館(部屋未定)

内容: 北野武監督『アウトレイジ』&ローラン・カンテ監督『パリ20区、僕たちのクラス』についての発表及び討議

『アキレスと亀』でそれまでのファンを困惑させ、一方で新たな展開を期待させもした北野武監督の新作『アウトレイジ』。予告編に映される、横たわった人の脇を車が前進するのを捉えた不穏な移動撮影が、期待をそそる。

『パリ20区、僕たちのクラス』は第61回カンヌ映画祭でパルムドールを受賞している、ある中学校のクラスの生徒たちと、担任教師のやり取りをドキュメンタリータッチで収めた作品。

[Lehrstucke 08]は、ヤクザのガナリ声と、生き生きとした子どもたちの対話で満たされる!

かたやヤクザ、かたや子どもたちについて議論するということで、生きて帰れるのかそうでないのか、どうなることやら見当もつきませんが、ぜひお越しください!


5月 10 2010

[Lehrstucke 07]感想(高橋さん)

kudokan

[Lehrstucke 07]で『アリス・イン・ワンダーランド』の発表を担当していただいた高橋さんの感想です~。

以下転載(適宜引用者が改行、字句統一)

…高橋です。昨日は皆様お疲れ様でした。

私の拙い発表にお付き合い下さいましてありがとうございました。

私にとってレールシュテュックは大寺先生と参加している皆さんあっての場所で、自分の無知ぶりを思いっきりぶつけられる場所です。

自分が見たことも聞いた事もない映画に関する知識を知っている人が沢山いるということが何より楽しいです。

まず私はこれまでの人生でシネフィルに会ったことがありませんでした(笑)

鈴木君に話したとおもいますが仕事柄、塗料や道具や材料のことなら4時間話せる人は周りにいます。

しかし、映画の題名や監督や内容や歴史や技術やその他いろいろな知識を知っている人は今のところ周りにいません。

だから、とっても貴重です。社会人の私を快く仲間にいれてくださって本当にありがとうございます。

私は議論についていけてないことが多々ありますが、実は意外にちゃんと聞いていて(笑)自分で大事だと思ったことには結構長い時間拘り続けていられるんです。

だからただその場にいて皆さんのお話を聞いてるだけでも十分楽しいです。

梅内さんが発表された、古厩監督の作品も観たくなりました。

議論していた中で「フェアだ」ということが、作品の中でどのように表現されているのか知りたくなったのです。

自分の発表となるとちょっとまた別で、ひたすら緊張します。

特に、『アリス・イン・ワンダーランド』は観た後に後悔しました。余りの情報量の多さに。

これは私の手に余る。それでも、分からないことは皆さんが絶対話してくれるだろうと勝手に判断、確信して(笑)テーマを「色」に絞りました。

先日の大寺先生のシネクラブのクロード・シャブロル『賭けはここまで』をみて、しびれた場面があります。

絶対絶命の場面でイザベル・ユペールがなんともまぁぬけぬけと煙草を吸う場面なのですが、その大胆さに殊更な感銘をうけたので(笑)私もテンパってるこの状況で自分が一番腑に落ちる事をやろうと決めました。

そしてそれは私にとっては大正解でした。

ティム・バートンとはどんな監督なのか、これ迄の作家性と今回の作品のこと、技術的なこと、配給のこと、他の監督さんとの違いなど、私が知らないことを大寺先生を始めとして、皆さんがその場で議論の俎上にのせてくれました。

おかげで、自分が書いた内容の問題点や良かったり、不足している部分がとても良く理解できました。

長くなってしまった。

あとひとつだけ。

私はかねがね、論文とか批評で他の書物から「引用」する文章を読んで、かっこいいなぁと思ってきました。

だからかっこ良かったかどうかは別として、今回は自分が気になった一節を「引用」して文章を始めてみました。

実はそれが個人的には今回の密かな肝煎りでした。お恥ずかしい話ではありますが。

皆さんまた次回も宜しくお願い致します。

ちなみに高橋さんは発表で、カルロス・カスタネダ『時の輪』(太田出版、2002)とルイス・キャロル『不思議の国の論理学』(ちくま学芸文庫、2005)から、かっこよく引用してました。


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