お疲れ様です!!
すっかり遅くなってしまったのですが、Lehrstucke08、盛況の内に終わり、うれしい限りです。おかげさまで、その日は気持ちよく眠りました。今回発表の中山君+私、お疲れ様!!(笑)
また、発表後の議論も盛り上がり、個人的には、大寺先生の半過去の話や工藤君の写真の指摘、中山君の原作への言及など、非常に刺激になりました。
さらに、大寺先生がTwitterにて、『アウトレイジ』の分析をまとめてくださっていることに、驚き。参加できなかった皆さん、是非読んでみてください。当日の大寺先生の速度感をも存分に伝える、内容の濃いものと思いました。先生、有難うございます!
読ませていただきまして、二つ質問があります。
①『HANABI』以降が「日本的ロマンチシズム」という方向性という指摘ですが、『TAKESHIS’』と『監督ばんざい』もその方向に含まれるのでしょうか?どちらも一回見ただけの印象なのですが、この二作については、「日本的ロマンチシズム」というよりも「自己言及的」という側面が強く、しかし、その方向を掘り進めていった結果、自己と他者が無限に分裂していき、自己言及の閉鎖性を突き崩して、逆に広大なカオスを作ってしまう、そういうダイナミックな運動があるのではないか、と思いました。
②『アウトレイジ』の核となる運動として、俯瞰と横移動が指摘されており、その点は非常に納得しました!そこで気になったのは、その両者の違いです。個人的には、横移動が人物の内面の否定に寄与していて(オープニングの顔が、横移動によって顔の陳列に見える。各々の感情を読み取る間を、移動によって消し去る)、一方、俯瞰は外部からの視点・人物の組み合わせとしての映画の性格を示している気がしました。しかし、そう一概に言えないかもしれないとも思うし、、、疑問です。
次回Lehrstucke、または、お時間がありましたらコメントにて、お話を聞けたら嬉しいです。
そして次回、天野さんと工藤君の発表、楽しみにしております。詳細は以下です。
・次回:7月31日です!
・場所:早稲田大学学生会館(部屋未定)
・題材:ナイト・シャマラン『エアベンダー』(工藤君)
ミア・ハンセン=ラヴ『あの夏の子供たち』(天野さん)
最後に、今回の自己紹介にて、オリヴィエラの『コロンブス〜』について私が「風景に言葉を、思い出を付与し溶け込ませる映画」という話をしたところ、工藤君から「『風景』とはどういう意味か?」という質問がありました。この時は「人物の周囲にあるもの」くらいに答えたのですが、あれからまた考えました。まず重要なのは、風景における時間だと思います。風景は空間の一種ですが、そこでの時間の流れは、人間・登場人物と比べ、遙かに緩慢です。あの映画の多くのシーンが、風景の引きで始まり、そこに人物たちが遠くから入ってくる。そして、カットが寄りになり会話が展開し、再び風景に戻る、という構成になっていました。海や田舎や都会のビルといった風景が、物質的な、緩慢な時間の流れを示し、そこに人間が介入し、そして、去っていく、という構成です。そして人間が去った後、ふたたび風景が回帰する。この時の風景はそれまでの会話が刻み込まれた後、という感じがする。画面に直接、会話の痕跡が残っているわけではないのですが、しかし観客は、そのような会話が起こった場所として、風景を捉えるようになっている。「国破山河在」という文句があるけれど、あれも単なる廃墟の風景ではなくて、風景というものがその空間の過去(国の栄華)を内包していて、その豊かさを回想によって開くことが問題になっているのではないか。そして、風景が過去を内包しうるのは、やはりその時間の悠久さにあるわけで、せわしなく生き、老いて、去っていく人間をどうやって風景を通じて空間に刻印するかが、あの映画の中心ではなかったかと。コロンブス自身もまた、アメリカ大陸という新しい空間を切り開いた人物であると同時に、そこに住んだ人物、つまり新しい空間に自分を定着させようとした人物でもある。映画の最後が、コロンブスの住んでいた場所であることも示唆的です。
つまり、工藤君の質問に戻るならば、ます「風景」とは、人間がそこに介入し、去っていく空間である。そして、それは時間の悠久の流れを有しているので、あらゆる介入した人間の過去を内包しているし、これからもしうるだろう。よって、無限に豊かなものである。
大まかなところ、こんな感じです。最近、散歩が好きになったのもその影響かしらん。
7月 16th, 2010 at 13:45
遅くなりましたが、感想ありがとうございます!
発表面白かったですよ。
風景については私も角尾さんの話聞いて、考えてみたいと思いました。
言葉の区分からしても、「風景」「ランドスケープ」「情景」「環境」あたりが私の中でははっきりと区別できていなくて、よく分かっていなかったので。
そして最後にもう一度突っ込みますけど角尾さん、このプロフィールは一体何なんですかw!