9月 10 2011

映画批評MIRAGE第三号発売中

kudokan

こちらも忘れてはなりません。

早稲田大学文学部演劇映像コースの有志による批評誌、『MIRAGE』も第三号が発売中です。

http://cinemirage.hostoi.com/?p=184

「ライブする映画 映画の環境」という二大特集で、しかも四方田犬彦氏、長谷正人氏、市山尚三氏という名前もならんでいるのに300円というご奉仕価格。粛々と映画批評誌業界の価格破壊を推し進めているようです。

学生たちによる論考も力強く並んでいます。

前号に続いて私も寄稿させていただきました。

今回は、映像を見て感じる、「私もそこにいたい」という感覚、またの名を「聖地巡礼」という現象と、映像との関係について考えました。「インターネット上の映像を見ることが、映画を見ることと同じ効果を生むことはできるんじゃないか」というような考えについて仮説的に書こうとしています。

映画とインターネット上の映像が質的に同じということはまあないはずですけど、それでも、映画とそれ以外の世に溢れまくっている映像とをどう関わらせ、あるいは区別していくのかということは、あくまでも(僕の動機としては)これからの映画のことを考える過程として避けては通れないと思いつつ書いていました。

この題材についてはこの先、もっと精度を上げて書き継ぎたいと思っているのですが。

繰り返しますが300円です!ぜひお買い求めいただけたら幸いです!


9月 10 2011

DVU vol.3 発売中

kudokan

Lehrstuckeにもご参加いただいていた中山洋孝さんと滝本龍くんが編集する雑誌『DVU』の第三号が発売中です。

http://d.hatena.ne.jp/dvu/20110825/1314284029

昨年のポルトガル映画祭で上映され、その圧倒的な老人力(←すみません)が話題を集めたジョアン・セーザル・モンテイロが大きくとりあげられている、画期的な特集が組まれています。

赤坂太輔、葛生賢両氏によるジョアン・セーザル・モンテイロについての対談も収録されており、かなり充実しています。

前号(には僕も編集で関わらせていただいたのですが)からおよそ3年弱の準備期間を経てついに出た、気合いの入った号だというのが目次からも伝わってくるので、これは皆様ぜひぜひお買い求めください!

販売は通販が主なようです。詳しくは上記リンクからDVUブログでご確認ください。


9月 10 2011

20110910横浜日仏学院シネクラブ

kudokan

最近更新が多くて嬉しい大寺さんブログから転載です。

http://blog.ecri.biz/?p=1572

これはぜひ!

9月10日(土)午後6時より、横浜日仏学院シネクラブを開催します。
今回は、昨年の東京国際映画祭で上映され、大きな話題を呼んだロマン・グーピル監督の『ハンズ・アップ!』を上映します。

これはホントに良い映画!
掛け値なしの傑作です!
しかも、一部の映画オタクが持て囃して終わりというものではなく、多くの人に見てもらいたい映画。
楽しさと喜びに満ちあふれた素晴らしい作品です!
子供たちの生き生きした姿をスクリーンで見つめているだけで、たまらなく涙が出てくるでしょう。

しかも、今回は東京国際映画祭のご協力をいただいて、日本語字幕付き35ミリプリントで上映できることになりました!
この傑作を、日本のスクリーンで次いつ見ることが出来るか分かりません。

是非、普段シネクラブにくるほどではないけど、映画は好きだというお友達やご家族と一緒に見に来てください。
絶対、後悔させませんから!

ちなみに、東京国際映画祭で上映された際、当サイトでも大騒ぎしたのですが、その記録がこちらです。
http://blog.ecri.biz/?p=1261

会場は、東京藝大横浜馬車道校舎です。
どうぞ、よろしくお願いします。

2011年09月10日 (土) 18:00
会員:600円
一般:1,200円
芸大生:無料
お問い合わせ: 横浜日仏学院(045-201-1514)

『ハンズ・アップ!』
(フランス/2010年/92分/35ミリ/カラー/日本語字幕付き)
出演:ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、リンダ・ドゥデヴァ

ミラナは、チェチェン共和国からの不法移民家族の小学生の女の子。居住権を持たないため、強制送還されることを恐れている。彼女を守るため、仲良しグループが大人を相手に大作戦を敢行する。
フランスの抱える社会問題に鋭く切り込んだテーマでありながら、子どもたちの姿を生き生きと描いた作品。2010年カンヌ映画祭特別上映作品。

上映後、映画評論家の大寺眞輔氏による講演がございます。

詳細や会場の地図は、以下のサイトをチェックしてください。
http://www.institut.jp/ja/evenements/11077


4月 3 2011

『MIRAGE』第2号販売開始

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早稲田大学の学生有志の方たちが編集・発行している映画批評誌『MIRAGE』の第2号が発売されています。

私は王兵(の、主にBrutality Factory)について論じた文章を寄稿いたしました。

http://cinemirage.co.cc/2011/03/11/%E6%98%A0%E7%94%BB%E6%89%B9%E8%A9%95mirage-%E4%BA%8C%E5%8F%B7%E5%88%8A%E8%A1%8C/

(↑こちらから購入できます。)

早稲田大学生協(他大学にも順次配本予定)、早稲田大学戸山図書館にも置いてあるとのこと。

http://wine.wul.waseda.ac.jp/search*jpn/t?SEARCH=Mirage+%3A+%E6%98%A0%E7%94%BB%E6%89%B9%E8%A9%95

私の原稿の内容について簡単に概要に触れると、王兵の映画にしばしば現れる「入口」というモティーフが、これまでの作品の中でどのような機能を果たしていたか、という視点から、マイケル・フリードの「演劇性」の議論を経由して、映画の「自生性」(ダイ・ヴォーン)と観る者の知覚の問題へと接続しようとしました。

……分かりにくいですね(笑)。

一言で言えば、〈王兵のフィクション作品ってなんか変だけど、それはなんでだろう?〉という問いについて、まとまった考察をしている感じです。

他の記事も充実してます。

アブラクサスの祭』の加藤直輝監督へのインタヴュー、フィルムセンター主任研究員の岡田秀則氏へのインタヴューなど、貴重な記事だと思います。

よろしければぜひお手に取ってみて下さい。


2月 20 2011

北仲スクール告知

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北仲スクールの松井宏様より、イヴェントの案内をいただいたので告知します。面白そうです。

以下転載。

昨年度北仲スクールでは梅本洋一主宰のもと、若手映画作家を特集した上映会
「未来の巨匠たち」を開催しました。

今年度は同じく梅本主宰にて、連続トーク&映画上映「ボックスオフィスの彼方
にー興行の縁で映画を考える」を行う運びとなりました。

映画の「製作」と「上映」をめぐり、長年その分野で独自に活躍されてきたゲス
トの方々をお招きし、お話を伺うイベントです。

ゲストは、松田広子、堀越謙三、樋口泰人、坂本安美、松本正道(敬省略)

近年ますます映画の「入口=製作」と「出口=上映」の困難が叫ばれるなか、い
ま本当に何が問題なのか、そして何が可能なのか、そのあたりを歴史的/個人史
的な観点も含め、お話いただくのが主旨となります。

また各ゲストには、関わりの深い映画作品を1本選んでいただき、そちらの上映
も行います。

こちらが本イベントの特設ウェブサイトとなります。
特設ウェブサイト→http://beyond-bo.kitanaka-school.net/
twitter→BEYOND_BO

*********************************

2月26日(土) ゲスト:松田広子 (まつだ・ひろこ)
14:00 上映『カナリア』(監督:塩田明彦)
16:30 トーク

2月27日(日) ゲスト:堀越謙三 (ほりこし・けんぞう)
14:00 上映『汚れた血』(監督:レオス・カラックス)
16:20 トーク

3月6日(日) ゲスト:樋口泰人 (ひぐち・やすひと)
14:00 上映『JUNE 12 1998ーカオスの縁ー』(監督:青山真治)
15:30 トーク

3月12日(土) ゲスト:坂本安美 (さかもと・あび)
14:00 上映『Wanda』(監督:バーバラ・ローデン)
16:00 トーク
*オリジナル英語版。日本語字幕なし。

3月13日(日) ゲスト:松本正道 (まつもと・まさみち)
14:00 上映『書かれた顔』(監督:ダニエル・シュミット)
15:45 トーク

◎すべてのトークには聞き手がつきます。
全回参加費無料・予約不要
◎会場:東京藝術大学 馬車道校舎
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1月 28 2011

ネットで映画

kudokan

現在開催中のWeb映画祭、My French Film Festival(MyFFF)で、大寺さんがブログで推していた『さよならゲーリー』(ナシム・アマウシュ監督)を見てみた。

312円。映画祭だと思えば安いけど、映画祭のように何となく盛り上がった雰囲気を味わえるわけでもないし、なによりパソコン画面で見るんならこんなもんかとも思う。でも安い。

地元に帰ってきた兄ちゃんと、その周りの家族や友人の関係や生活が映されていく。うわこの兄ちゃん他人事じゃないわ……とか思いつつ見た。主な登場人物はその出戻りの兄ちゃんと父親、父親の彼女、その息子(ちょっと中原昌也氏っぽいジャージと髪型)、車椅子の兄ちゃんら、魅力的な顔つきなんだけれど、みんな何してんだかよく分からない部分があって、なかなか説明されないし最後まで説明されなかったりする。それがこの映画の展開のあり方として通底している。わりと最初から出てくる車椅子の兄ちゃんは、毎朝何やら怪しい動きを見せるものの、いったい何してたんだかよく分からない。あるとき街にやってきて、子供たちに手品を見せたりしている運送屋(?)の兄ちゃんも、いったい何者なのか今ひとつ分からないまま終わる。出戻り兄ちゃんの父親の彼女とその息子には奇妙な距離感があり、息子の方は母親に対して口を閉ざしている。この二人の間で、過去に何があってこうなっているのか、ということは基本的に問われない。しかし、最後の方で(まさに「さよならゲーリー(・クーパー)」として)、過去がようやく浮かび上がってくる。浮かび上がるそのとき、過去は乗り越えられようとする。

『さよならゲーリー』で人々は、窓を介して交差する。あるときは誰かを待つ窓、あるときは何かが通り過ぎるのを待つ窓、あるときは誰かを見つめる窓。窓から見る人、見える光景が、関係を紡ぎ、うつろわせてゆく。人だけでなく、窓や乗り物、煙など、どんなものがどう動いて、カメラはその動きにどう関わっていくか、というさじ加減がとても快い。

そしてもう一つ、「手伝う」という行為。見えにくいところにある首の後の傷を見てあげる。荷物を運び入れるのを手伝う。父親の工場での作業を手伝う……。すっと手を差し出して、相手の行為に協力し、参加すること。むろん、「手伝い」も「協力」も「参加」も、当事者意識に欠けている。だが、まずはそのような形でしか生まれないような関係もあるということが、この映画の豊かさを支えている。

今朝はもう一本、世界中から「2010年7月24日」に撮られた映像を集めて編集・構成した、リドリー・スコット制作の『Life in a Day』(『Life』)を見た。

あまりに多くの素材をまとめているので、一つ一つの素材が「これはこういう映像です」、という説明の部分だけに圧縮されてしまっていることが多く、映像を見るというよりは作り手たちの意図を見せられている感じがした。その作り手の意図が面白いという意見はもちろんありえるが、せいぜいいろんな暮らしがあって地球(=Youtube=Google)村万歳とかその程度なら私はあまり興味が持てない。世界各地からの個人撮影の映像を、せっかくこれだけ集めたのに結局、もの珍しい土着の風習とか映されても……。一国内どころか半径数メートルですでにいろんな、知られざる暮らしはあるし、その観点から見て面白い映像もあったのだが、どれも短すぎたと思う。とはいえ『Life』はその上映方法(Youtubeでのストリーミング上映で、サンダンス映画祭での上映風景を生中継も挟まれた)も含め、面白いイヴェントではあるのかもしれない。

……いやしかし、その後にMyFFFで映画見たからだけど、ちょっとでも観客として参加できる(チケット買うとか投票とか)方が良かったと私は思う。(どっちなんだよって話ですが。)『Life』はその視聴方法も含めて「見せられてる」感じが強すぎたかもしれない。いやもちろんこっちから勝手に見てるんだけど、いろんなフォーマットが。本編の前に30分もメイキングあるのにどこにも書いてないとか、そのレベルでも。

と、ごちゃごちゃ書いてるのも、最近ネットで映画を見ることについて考えているからで。今日たまたま二本、違う方法でネットで映画見て、なんかうまいやり方ありそう、と思った。よし(だからどうってわけではない)。


1月 24 2011

聖地巡礼やってみたい

kudokan

「聖地巡礼」をやってみたい。

なぜかアニメを見る人の間では盛んなものの、映画ファンの間ではあまり聞いたことがないのだが、「聖地巡礼」というのは、ようするに映像作品のロケ地を実際にめぐってみよう、という遊びだ。

あるアニメの舞台になったどこぞの神社にファンが押しかけているとか、ニュースにもなっていた。

一部ではオタクの過剰なアニメ愛の表れで気味が悪い、という反応も出ているらしい(それはたぶん、「そんなにアニメの世界の中で生きたいのか」という素朴な拒否反応)。

それはアニメだけの話じゃなくて、小津とか大林宣彦作品のファンには、やってる人結構いそう、というか実際にいる(だから、上記の拒否反応は「聖地巡礼」に対してではなく、「アニメ」あるいは「アニメファン」への偏見)。

でも、単に映画と同じ風景の中に浸りたいというのじゃなくて、実際にその場所で、カメラがどう置かれ、動かされていたのかということが、すごく気になる。

たとえば黒沢清作品のロケ地をできる限り洗いだして、『アースダイバー』みたいにマッピングして土地論から考えてみる、とか。

東京という都市の映り方から、黒沢清の映画を論じてみたらどうか?

それを、GoogleEarth使ってやってみるとか面白そうだな、ということを年末年始の数時間、考えました。

……遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。


12月 15 2010

久しぶりに本屋さんに行ったら

tamaken

まるまる一冊ジュリアン・デュヴィヴィエ本があり、当然のように衝撃をうけてしまう。かなり分厚い本ゆえURLも長い。『映画監督ジュリアン・デュヴィヴィエ』

http://www.amazon.co.jp/dp/4336051690?tag=melville1020-22&camp=1027&creative=7407&linkCode=as4&creativeASIN=4336051690&adid=0F2T4CAPKPAF81A15744&

デュヴィヴィエはそんなに見てないけど、『陽気なドン・カミロ』面白し。

で、蓮實重彦『随想』を読むと、ロメールの批評集『美の味わい』と併せて考えるに、どうもエリック・ロメールはルネ・クレールに密かにこだわりつづけてたようで、ブロンド少女が窓際に過激に佇み、ウディ・アレンのカンヌで上映されたらしい最新作でも、窓際に立つ女性を男が眺めることを考えると、やっぱり『巴里祭』。『イタリア麦の帽子』、『リラの門』など他もつつましくも激しく面白し。『沈黙は金』のラストのセリフ「ハッピーエンドはお好きですか?」「ええ、もちろん」「わたしもです。」これがすごい。

もうこうなったら、クロード・オータン=ララ『乙女の星』。幽霊を見たいと思わせるほど、よい話。『雨に唄えば』を見ると雨の日が楽しくなるのと同じ。二重写しを幽霊であると信じる選択をすれば、その日一日暖かい。マルセル・カルネ、なぜ『日は昇る』は日本でソフト化されぬのか?クロード・ソーテは月に14回見たらしいし(16だっけな?)、アンドレ・バザンは目に涙を浮かべてしか、この映画を語れなかったらしい。

そして、大学の図書館でアンドレ・バザン『ジャン・ルノワール』。ルノワール×ルノワール展のときに復刊してもよかったのに、権利関係で難しいことがあるのだろうかと勘ぐりをしてしまうほどすごい本。復刊希望。そしてトリュフォーにとっては「最高の批評家によって書かれた、最高の演出家についての、映画に関する最高の本」

私にとっても同じかもしれない。ルノワールの映画(特に『ゲームの規則』)がなぜ初見だとキツネにつままれたような気分になるのか、理由が判明、と同時に涙。「シルビア・バタイユのまなざしとともに世界はゆらぎ…」これ以上は読んでのお楽しみだけど、バザン、カッコよすぎるぜ!

とにもかくにも年明けの日仏のジャック・ロジエが楽しみです。


12月 10 2010

Brutality Factory (Wang Bing)とか

kudokan

『世界の現状』見逃した私にささやかな朗報です。

王兵のパート、「Brutality Factory」が、某モーションに全編載ってるようです。いやそれぐらいなら断然スクリーンで見たいんですけど、未公開が続くこの状況なら仕方ないか、という方は検索してみては。

ちなみにあぴちゃっぽんの「Luminous People」もあるとかないとか。

ペドロ・コスタのパート「タラファル」は某チューブにあるとかないとか。

あと(『世界の現状』じゃないけど)「うさぎ狩り」も……。


12月 4 2010

長谷ゲゲゲ

kudokan

長谷正人による映画『ゲゲゲの女房』論。

同サイト内に『借りぐらしのアリエッティ』論もある。

http://www.yomiuri.co.jp/adv/wol/reviews/101126.htm


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